偶然ですがアン・ホイさんが続きます。
私はてっきりコメディだと思っていました。 サントラのジャケットだってこんな感じだし。 終盤、虎の子の有り金全部失って、怪我で脚を悪くしたおばさんは、置いて出て来た娘に連れられて寒い東北の地方都市へ戻って行きました。 最後のシーンは路上で靴を売りながら、饅頭をぼそぼそと齧る生気のないおばさんを写して終わります。 上海では垢抜けないながらも周囲の人達と関り合いながら自分というものをちゃんと持っていたのに。 多分、嫌で堪らずに捨てた暮らしの中へ金銭的、健康上の事情で戻らざるを得なかったおばさん。 もし、都会で安定した生活を確保出来ていれば決して選択しなかった生活なのでしょう。 いつも何かに腹を立てているような娘も、しょうもない詐欺師の男も、子供の酸素マスクを外してしまう母親も心根は優しくて、カメラの目線に慈愛は感ずる。 でも表情の無くなったおばさんを最後に持ってこられて、さてどうする? 人生を最後まで謳歌するには丁寧に生きて周囲と理解し合い、経済基盤を確立しておかねばならない?? この歳になると考えさせられます。 誰もが100㌫幸せである訳ではないけれど明日への希望のない生き方はとても辛いものです。
by grandma-alice
| 2011-01-30 15:59
| 本・映画・音楽
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